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不眠症に悩んだ挙句、手に入れた知識をまとめています

食品に含まれる「GAVA」は本当に効果があるの? リラックス効果と質の良い睡眠を謳う製品の真相

 

こんにちは。

 

今回も睡眠に関する記事となります。

最近ではしばしば、睡眠の質の向上やリラックス効果などを謳った商品が数多く存在し、その中の殆どに「GAVA」と呼ばれる物質が入っております。

 

リラックス効果以外にも、不眠症の対策として摂取している方もいらっしゃるみたいです。

 

そもそも「GAVA」とはどんなものか想像できますか?

 

GAVAとは、人間の睡眠と覚醒を制御する神経伝達物質の一つです。

 

これはもともと人間が既に持っている物質です。

GAVAは人間の睡眠に作用する神経伝達物質なので、GAVAが活発になると眠気を感じてきます。

 

この特性を使って、睡眠前に摂取する食品に混ぜ込むことでより快適な睡眠を得ることができるということですが、

 

果たして本当なのでしょうか

 

という話題が今回の記事となっています。

  

 

目次

 

食品に含まれるGAVAは効果があるのか

結論から申し上げますと、効果は期待できません

 

とはいえGAVAはアミノ酸の一種で、脳内で睡眠に大きく関わっていることであるのは事実です。しかし、これを経口的に摂取したところであまり意味は無いのです。

 

なぜなら、人間の脳は必要以上の物質を脳内に取り込むことができないようになっています。これは血液脳関門という部位に阻まれ、むやみに脳内に物質を取り込まないようにできているのです。

これは、経口的に摂取しても注射して摂取しても同じ結果が得られます。 

近年、リラックス効果などをうたって、GAVAを含んだ食品が売られてい る。(中略)そこでGAVAを摂るとよく眠れるのではないかと思われる方もあるかもしれない。しかし、GAVAを経口で摂取しても、血液脳関門に阻まれ、ほとんど脳に入らない。

『睡眠の科学』櫻井武 著

 

サプリメント場合は睡眠が誘発できる

サプリメントの場合

サプリメント中にグリシンと呼ばれるアミノ酸を商品として販売しているところがあります。このグリシンには睡眠の質を高めるデータが存在しています。

 

その理由として、グリシンは摂取した一部が脳内に入り込むことができ、脊髄の運動神経の制御を行うことで、筋肉の緊張を和らげるだけでなく、視床下部に働きかけて体温を下げる働きがあります。

 

そのため、質の良い睡眠に必要な条件を揃えることができるのです。

 

つまり、グリシンはGAVAとは違い間接的に睡眠に働くということになるのですね。

 

体温と睡眠の関わり

グリシンを摂取して体温が低下することで入眠しやすくなるのですが、体温(特に脳を含む体の深部体温)と睡眠には深い関係があります。

 

人間が眠りにつくとき、手足の温度が一時的に高い状態になるのですがこれは、手足の血管を拡張させ体温を外部に放出することで体の深部体温を下げているのです。

 

こうすることで深部体温が下がり、睡眠を開始するのです。この時に視床下部(特に視索前野)が重要な働きをしています。

 

逆に、体温が高い状態では入眠が困難になることも分かっています。つまり、入眠する前にお風呂に浸かるというのはあまり良くないのです。

 

かといって、寒い冬に会社や学校から帰ってきた直後のように手足が冷えていると、血管が収縮してしまい効率の良い放熱ができなくなってしまいます。

 

従って寝るときは、体温を上げ過ぎず寒く感じない程度の暖かい布団で寝ると良いですね。

 

体内時計を整えて質の良い睡眠を手に入れる

多くの場合、体内時計をコントロールすることで睡眠に良い効果を与えることが分かっています。

 

それは体内時計を支配する視交叉上核を光によって刺激することでリセットされます。

 

従って、毎朝カーテンを開けて部屋に多くの太陽光を取り入れたりすることで体内時計をリセットすることができます。

 

対して夜に多くの光を浴びるとなると、そこで視交叉上核がリセットされてしまい質の良い睡眠どころか、眠りに落ちること自体が困難になりかねないので注意が必要です。

 

逆に、眠気を素早く払うことはできるのか

可能です。具体的には、手足を冷やしたりカフェインを含むコーヒーやお茶を摂取することです。

 

手足を冷やすことには、前述した「体温と睡眠の関わり」の部分で話したことを逆のことを行っています。

 

深部体温を低下させる為に手足の血管が膨張し温度が一時的に上昇しますが、もし手足が冷えていると血管が収縮し放熱がうまくいかないということです。

これをうまく逆手に取ってる方法です。

 ここで重要なのはカフェインの摂取の仕方です。

カフェインは眠気覚ましに効果的という話は周知の事実ですが、カフェインの接種の仕方で少し変わってきます。

 

もし、素早く眠気を覚ましたいというのであればホットで飲むことをお勧めします。

なぜなら、冷たい状態だと消化管の粘膜の血管が収縮してしまい、吸収するのに時間をかけてしまうからです。

ですから、眠気覚ましでコーヒーやお茶を飲む場合はホットで飲んだ方が効果的といえますね。

 

まとめ

これまでの内容をまとめると

  • 食品に含まれるGAVAは摂取しても効果は見込めない。
  • 暑すぎず、寒すぎない程度の布団で寝ると気気持ちよく寝られる。(当たり前ですね。)
  • 体内時計は視交叉上核が支配しており、光でリセットされるため毎朝カーテンを開けて強い光を積極的に取り入れることで体内時計を整理することができる。
  • 逆に、夜に強い光を浴びると体内時計が狂う恐れがあるので注意。
  • 眠気を払うには、手足を冷やしたりお茶やコーヒーなどのカフェインを含む飲料を摂取することで解決する。
  • 冷たい飲み物だと、消化管粘膜の血管が収縮し吸収に時間がかかるので、ホットの方が素早く効果を発揮する。

といったところです。

もし、睡眠の質を向上させたい場合は、いくつかの手順を踏んで努力していく必要があります。

これらは私の記事でまとめているので参考にしてみてください。

 

www.george-san.com