人類です

不眠症に悩んだ挙句、手に入れた知識をまとめています

【不眠症対策】今日から実践できる快眠方法

朝の通勤通学の時に、面倒な思いをしたことはありますか?

もしかしたら今朝もそんな思いをしたかもしれません。そんな私も、朝起きて学校に行ったりバイトに行ったりするのは面倒臭いです。特に、冬の時期ではできるだけ長い時間、布団の中に居座ろうという気持ちが大きくなります。

そこで、今回の記事では寝起きの不快感を解消する方法を紹介します。これを実践することで、朝起きるタイミングで、目がショボショボする不快感なく起きることが出来るようになり、実際に私もその感覚を経験しました。

今回は、それを実現する手っ取り早い方法を三つ紹介します

 

一つ目、朝の太陽光を利用する

 人間の活動は体内時計に支配されています。

そして、体内時計は光によって支配されています。

詰まるところ、体内時計を調整すれば不眠を改善する効果が期待できます。

具体的には、朝起きた時に日光を浴びる。

夕方以降は過剰に光を浴びないようにする、といった具合です。

私のお勧めは、寝室のカーテンを遮光性なものに変えることです。

朝起きた際に、カーテンを開けて部屋に光を入れこむことで、人間の体内時計のサイクルを調整するという事です。

遮光カーテンを用いる理由

遮光カーテンならば、夜間の車のライトや街灯といった光源からの光をブロックするだけでなく、室内に入り込む光の量を好きなタイミングで調整できるという点で優れています。

二つ目、人間のサイクルに気を配る

 レム睡眠、ノンレム睡眠というワードを聞いたことがある方は多いと思います。

人間の睡眠は、レム睡眠(運動・感覚神経は完全に麻痺している状態で、寝がえりを打つことは無いが、脳内は賦活に活動している状態。夢を見ているときはこっちの方)とノンレム睡眠(対してこちらは、運動・感覚神経は導通しているが脳内の活動は落ち着いている状態。)の二つの形態を約90分周期で繰り返している。

しかし、もしこれらのいづれかが中途半端に途切れたらどうでしょうか。

つまりは、『ゲーム中のセーブできないタイミングで母親の夕飯の支度が整ったとき』

の様な間の悪さの事です。

これが発生した時に、不快な朝を迎えてしまいます。

では、睡眠サイクルをどのように扱うか

これは非常に簡単で、90分という周期に合わせてあげれば良いということになります。

例えば、翌日の朝7時に起きたい場合。

翌日の朝7時から90分ずつ引き算して、都合の良い就寝時間を見つける。

すると、午後10時か午後の11半頃に就寝すると、前者の場合は6周期後に、後者の場合は5周期後に7時を迎えます。

すると、レム睡眠、ノンレム睡眠の周期に則った睡眠時間と範囲を確保することが出来ます。

 

三つ目、前夜の過ごし方を改善する

 前述した通り、人間の体は体内時計によって支配されています。

そしてその体内時計もまた光によってコントロールされているわけですが、もし睡眠の前に強力なブルーライトを網膜に浴びたらどうなるでしょうか。

当然ではありますが、体内時計が狂ってしまいます。

 

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 電子機器の扱いに関しては、こちらの記事でまとめておりますので詳しく知りたい方は、参照してください。

簡単に述べますと、夜間に電子光を浴びてしまうと、本来は昼頃に分泌されるホルモンが分泌されてしまうのです。

昼に分泌するホルモンと、寝る前に分泌するホルモンは違う物ですのでこれは大問題です。

これは純粋に夜間にスマホを見なければ良いだけの話ですが、これを実行するのが難しいのが現状です。

『もう寝よう、でもこの動画面白そうだな。見ちゃうか』などとサムネイルやタイトルにつられて見てしまう現象のせいで、寝ようと思ってから一時間くらい経過してしまう事がある方もいると思います。

この辺りの説明も、先ほど貼り付けた記事に書かれているので、もしよければ参考にしてください。

一番手っ取り早く解決する方法

これはずばり、ブルーライトを遮断するという事です。

ブルーライトそのものを遮断してしまえば、網膜への光害を防ぐことが出来ます。

しかし、これは根本的解決に至っておらず、どうしても夜間の作業が必要だという方や、この方法で妥協できる方にお勧めの方法だといえます。

根本から解決したい

夜間のスマホ中毒を抑えるにはどうすればよいか。

夜間に出来ることはスマホをいじることだけでしょうか?

ここを追求すればスマホを見ることなく夜を過ごせるかもしれません。

一番普遍的なのは、読書です。

紙媒体の本であれば、光害を受けずに済みます。

しかしながら、いきなり実行するとなかなか難しいかもしれませんので、最初のうちは夜間の間の全部ではなく、寝る前の三十分だけから始めるなど、部分的に実行に移していくとうまくいくかもしれません。

まとめ

  • 遮光性のカーテンに変えてみる
  • レム、ノンレム睡眠のサイクルは90分なので、起きる時間から逆算して就寝する。
  • ブルーライトカット眼鏡を使用するか、睡眠前には読書などの、光を浴びない方法で過ごす。

 

 

 

 

 

コーヒーは健康に良いのか?

今回の記事では、コーヒーが人体に与えるメリット、デメリットについて紹介していきます。

コーヒーに限らず、多くの食品には摂取することで人体に何らかの形となって影響します。しかし、注意してほしいのは、メリットとデメリットが存在するということです。更に、健康に良いといっても飲み過ぎは禁物であり、適量と飲み過ぎの境界線にも個人差があります。そのあたりを注意しながらご覧ください。

 

 

 

コーヒーを飲むメリット

コーヒーから得られる恩恵は多く存在しますが、大きく分けて「急性作用」と「慢性作用」の二種類に分けられます。このうちの急性作用は、飲んですぐに表れる効果のことで、「コーヒーを飲むと眠気が覚める」という作用はこれに当たります。

対して、慢性作用は継続的に飲むことで現れる効果のことです。例えば「乱れた食生活や生活習慣は様々な疾患のリスクを高める」などはこれに当たります。

コーヒーの急性作用によるメリット

 コーヒーを飲むことで得られる急性作用は主に次のようなものです。

  • 中枢神経の興奮による眠気覚まし
  • 筋骨格の活発化による疲労の回復
  • 胃液の分泌による消火促進
  • 大腸の活発化による便通の改善
といったところです。
この中でも、眠気覚ましは特に有名な急性効果のうちの一つです。
コーヒーはなぜ眠気覚ましができるのか

本題からズレるかもしれませんが、この疑問についても一応説明しておきます。

人間が目覚めている間は、つねにアデノシンという副産物が発生しています。そしてそのアデノシンは、アデノシン受容体というタンパク質と結合します。こうして結合していくうちに、ある程度の結合レベルに達すると眠気を催します。

しかしコーヒーなどに含まれるカフェインは、このアデノシン受容体に結合することが出来ます。従って、カフェインと結合した受容体は、本来結合すべきアデノシンと結合することが出来ず、眠気が訪れないということになるのです。

コーヒーの慢性作用によるメリット

 次に、コーヒーを飲み続けることによるメリットについて紹介します。

コーヒーによる慢性作用は次のようになります。

  • 2型糖尿病(生活習慣に関与する糖尿病)リスクの低下
  • 肺ガン、子宮体ガンのリスクの低下
  • 心臓病、心筋梗塞脳卒中(総じて心血管疾患)のリスクの低下
  • 胆石のリスク低下
  • パーキンソン病のリスクの低下
といった具合です。この四つ全てはメタ分析による研究結果だそうです。
メタ分析とは、様々な研究論文を系統的に評価する分析方法で、一つの研究課題に対して複数の研究論文を扱って評価する訳ですから、信頼度が極めて高いエビデンスになります。
更に、このメタ分析ではコーヒーカップ一杯ごとに、リスクがどれ位減少するのかまで記述されています。
  • 2型糖尿病は一杯につき7%減少
  • 肺ガンは20%、子宮体ガンは一杯につき25~30%減少
  • 心血管疾患は一日3、4、杯飲む場合15%減少
  • 胆石は一杯につき5%減少
  • パーキンソン病は一杯につき10%、一日3杯で25~30%減少
心血管疾患に関しては、一日一杯飲む場合でも、全く飲まない人に比べるとリスクの低下が見込めるようですが、5杯以上摂取するとかえってリスクが上昇するという結果が出て言います。やはり飲み過ぎは禁物です。

コーヒーを飲むデメリット

こちらもメリット同様に急性作用と慢性作用の二つがあります。

コーヒーの急性作用によるデメリット

 基本的には、前述したメリットと大きく変わる作用はありませんが、状況によってはメリットがデメリットに転じる可能性があります。

  • 一次的な不眠や不安
  • 筋骨格の活発化による痙攣など
  • 消化促進による吐き気、胃粘膜障害など
  • 大腸の活発化による下痢
冒頭では、どの食品にもメリットとデメリットが存在すると言いましたが、このようにメリットだと考えられている作用でも、場合によってはデメリットになりうるということです。

コーヒーの慢性作用によるデメリット

次に慢性作用についてです。

  • 膀胱ガンのリスクが上昇
  • 流産のリスクが上昇
  • 関節リウマチのリスクが上昇

となっており、膀胱ガンのリスクは一杯につき3~5%上昇するといわれています。

流産と関節リウマチに関しては、有力なメタ分析は存在するものの、一杯ごとのリスクの上昇率に関する研究が出されていないため、まだ分かっていません。

果たしてコーヒーを飲んだ方が良いのか

さて、本題はここからです。

上記のとおり、2型糖尿病や心血管疾患のリスクの低下が見込める一方で、膀胱ガンや流産のリスクが高まります。結局、コーヒーを飲む方が良いのか、悪いのかということですね。

結論から述べると、一日4~5杯のコーヒーを飲む人が最も死亡リスクが低かったという結論が、2012年にのべ40万人という人数を13年間追跡するという狂気じみた実験がアメリ国立衛生研究所の調査で分かっているそうです。

善悪を決めるのは難しい

本来は、コーヒーを飲むことでリスクが低下する疾患と、リスクが上昇する疾患は、それぞれの致死率や発症率、治療法などが違うために比較が非常に困難です。

例えば、

「Aを食べると、Aを食べない人に比べて病気Bの発症率が30%低下するが、病気Cの発症率は3倍に増加する。」

と聞くと、「Aを食べたらCを発症するかもしれない」と思う方がいると思います。

しかし、次の文章を続けるとどうでしょうか。

「病気Bは奇病で治療法が存在しないが、病気Cは治療すると100%の確立で完治する」

と聞くと、「やっぱりAを食べた方が良いかもしれない」と感じるかもしれません。

極端な例ですが、こんな具合で善悪をきっぱり決めるのは困難なことです。

結局は長生きできればいいのでは?

そこで、数ある病気の中でもそれらの死亡リスクだけを指標にするというのが、今回紹介した実験で用いられた方法です。

今回のコーヒーの場合は、コーヒーを飲むことによる心血管疾患のリスク低下による死亡率の減少が認められました。その他のメタ分析でも同じような結果が得られたそうです。

まとめ

今回の記事をまとめると、

  • コーヒーの急性作用には、メリットにもなる一方で、状況によってはデメリットになりうる。
  • コーヒーを飲む人は、そうでない人に比べて心血管疾患のリスクが減少する。
  • 一日3~4杯飲む人が最も死亡リスクが低かった。

 という感じになりました。

個人的な感想としては、3、4杯までいかなくても、中毒にならない程度にコーヒーを飲めば多少は長生きできるのでは、と感じました。

とはいっても、コーヒーによってリスクが減少する疾患で死亡する可能性が減るだけであって、最終的には人間は死に至るので、それ以外の疾患での死亡リスクが上昇するというオチも否めないのが現実です。

 

以上です。 

 

寝る前にYoutubeを見過ぎてしまうアレの根幹とは

こんにちは

もしあなたが、不眠症(特に入眠障害)に悩まされているならば、驚くほど改善されると思います。

不眠に悩んでいない方でも価値のある内容だと考えております。

 

 

まずは電子機器の使い方を考える

普段あなたはどれくらいの時間を電子機器に費やしていますか?

又、どの時間帯に多く使用しますか?

夜間にスマートフォンやパソコンを多く使う人は特に注意が必要です。

主な理由は、人間が光によって体内時計を支配しているからです。従って、電子機器の誤った使い方をしてしまうと、それらが発する光によって人間の睡眠を阻害される可能性があります。

この内容で関わってくる二種類のホルモンを紹介します。

熟睡を促すメラトニン

まずはメラトニンという物質からです。メラトニンは、主に周囲の明るさが暗くなると、松果体という部位から自然に分泌されます。

メラトニンの効果は様々で、主に体温の低下と眠気の誘発といった働きがあるほか、免疫の改善、活性炭素の除去などのメリットもあります。

活動を高めるコルチゾール

次はコルチゾールについてです。

コルチゾールは俗にストレスホルモンと呼ばれており、負のイメージを持っている方が多い、他に類を見ないような物質ですが、実際には睡眠の改善をする際には無視できないポテンシャルを秘めています

コルチゾールは、主に血糖値を上げる役割を担っており、人間が活動をする際には必須のホルモンです。

人間が朝の光を浴びると同時にコルチゾールの分泌量が上昇し始めます。そして自然に覚醒状態へと移行していくのです。

これら二つのホルモンは、睡眠と覚醒の周期を制御する体内時計の管理人ともいえるのです。 

 より詳しい情報に関しては、下記の記事でまとめておりますので、そちらも参考にしてください。

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スマホから目が離せない理由

ついYoutubeを見過ぎてしまう

「夜にスマホを見るなといわれても、ついつい見てしまう」

皆さんも経験はありますか?

かく言う私も散々体験しており、そういった日は大抵、夜寝付けるまでにかなりの時間を要してしまいます。

これは、Youtubeのタイトルやサムネイル画像などを見た瞬間に、脳内であることが起きているからなのです。

ドーパミンこそ睡眠の天敵

Youtubeを見ている時は、「この動画を最後にしよう」と思っても、なかなか中断することが出来ずにいる、という現象を引き起こす最大の原因は、ドーパミンという物質が引き起こしています。

ドーパミンは、期待や探求に関わるホルモンで、扱い方次第で人生が変わると言っても過言ではないといえる複雑性を持っています。

例えば、テレビ番組で手品の番組をしているとします。その手品の真骨頂の直前で大抵の番組はCMを挟んでくると思われますが、

手品の真骨頂がどのようになるのか知りたくなりませんか?

他にも、ドラマの続きが気になるというのも、全てドーパミンが関わっています。

ドーパミンは快楽を与えず、眠らせてくれない

先ほどの例で、もしこれで手品の真骨頂を見ることが出来たとしても、それはドーパミンのお陰ではないのです。前述した通り、ドーパミン期待を抱かせるホルモンであって、快楽を与えるわけではないのです。

従って、

「期待させるだけさせておいて、かと思いきや快楽は与えずに、ただ徒に時間だけが過ぎていく。結果的に睡眠には悪影響が及ぼされる」

というストーリーを招いてしまうのです。(スマホの通知音に反応して、つい見てしまうのもコレが原因です。)

どうしたら脱却できるのか?

果たして、こんなドーパミンの結界から逃れることはできるのかという疑問についてですが、一度ドーパミン地獄にハマってしまうと、脱出するのは難しいです。

ですから、ドーパミン地獄にハマる前に対策を取るという観点で考えていく必要があります。

この対策をする最大の目的は、夜間にスマホやパソコンなどの人工光を浴びないことです。ですから、対策をするのは簡単にで来てしまいます。

スマホ以外の楽しいことを見つける

これは非常に重要です。夜にできることが「スマホで動画を見る」だけということは決してありません。例えば

  • 本を読んで、物語を楽しんだり、知識を蓄えたりする。
  • 身近な人間と会話をして楽しむ。
  • ストレッチをしてみる。(おすすめ)

等です。私はストレッチをやっていますが、軽度でいいのでやってみると意外と楽しいです。(私はたったの数日で体が柔らかくなり、自分の変化を楽しむことが出来ました。)ただしランニングなどの中強度の運動は、避けた方が良いです。

スマートフォンの通知をOFFにする

手っ取り早い方法ですが、これも重要です。先ほど同様に、通知を聞いた瞬間にドーパミンが分泌され、どんな内容の通知なのか気になって仕方がなくなってしまいます。

ですから、通知をOFFにすることでドーパミンの分泌を抑えることが出来ます。 

眠いと感じたら、スマホから目を離す

上記二つを実践してもなかなか治らない場合は、少し難易度が高いかもしれませんが、この方法が良いかもしれません。

少しでも眠気を感じた場合は、すぐにスマホを見ることをやめるということです。この際に、音楽を聴いたり、本を読んだり、会話をしたり様々な対応をすることです。

常に自分に意識を向けて行動しているうちに、その行動が習慣化していきますので、通知をOFFにしてもダメな人や、スマホ以外の楽しみが見つからない人は、実践してみる価値が十分あります。

電源を切ってしまう

一番簡単で手っ取り早いですが、意思の強さが問われる方法です。

また、電源を落とさなくてもアプリなどで設定した時間以降のロック解除を制限する機能を持ったアプリも存在しています。そちらを使うのもアリです。

明日提出の課題を仕上げたい時はどうするのか?

夜に電子機器から目を離せと言われても、現実はなかなかそうはさせてくれません。

この際の対処法も書いていきたいと思います。

道具を駆使する

最近ではブルーライトをカットするような商品が多く作られています。すぐに思いつくものといえば、ブルーライトをカットする眼鏡などがそれにあたります。ブルーライトをほぼ100%遮断してくれるタイプもありますが、一律でオレンジ色なものが多いので、見た目が気に入らない場合があるかもしれません。

 他にも、画面に直接貼り付けるフィルムタイプも存在します。

 

 

 

まとめ

  • 夜は、メラトニンの分泌を促進するために(コルチゾールの分泌を抑えるために)、電子機器の使用を避ける。
  • ついついYoutubeを見過ぎてしまうのは、ドーパミンのせい。
  • スマホ以外の楽しみを見つけたり、通知を切ったり、眠いと感じたらスマホから目を離したりするなどして対策をする。
  • どうしても電子機器を使いたい場合は、道具を活用してできるだけ網膜に光を入れこまない。

といった感じです。

私もこれらを心掛けて生活しましたが、驚くほどの変化がありました。

睡眠に困っている方は是非試してみてください。

 

 

 

睡眠の質を効果的に向上させ、入眠障害・不眠から脱却する方法【光編】

 
この記事をご覧になている方は、ほとんどの人が寝る際に部屋を暗くしていると思います。 
睡眠の質はこの寝るときの光一つで大きく変化するといわれています。

勿論、暗ければ暗いほど寝やすい環境であるということは多くの人たちが知っている事実であると思いますが、今回の記事では、真っ暗な部屋で効果的な睡眠が如何にして生まれるのかというカニズムとメリットを公開します。

早速紹介していきます。

 

 

 

人間には皮膚にも光の受容体がある

意外かもしれませんが、人間には網膜以外に皮膚にも光を認識する受容体があります。その証拠を裏付ける実験として、コーネル大学の研究チームが次のような実験を行いました。

 

  • 被験者の膝裏に直径2.5cm程度の光ファイバーを装着し、皮膚に直接光を当てる。
  • この時、被験者の網膜には光が入っていない状態だったがメラトニンの分泌量に変化が生じた。

といった具合で、眼を覆うだけでは不十分であるということがいえます。

ここで登場してくる「メラトニン」は睡眠にとって非常に需要な役割を果たしています。メラトニンは、脳内の松果体と呼ばれる部位から分泌させる物質で、外の明るさが暗くなるにつれて自然に分泌され、特に睡眠中に分泌されます。

メラトニンはGAVAのような睡眠を誘発する効果はありませんが、睡眠できる準備が整うと、体内時計に働きかけてその情報を各細胞に伝達させる働きがあるため、睡眠を促すのではなく、熟睡を促す物質であるといえます。

従って、メラトニンが人間を熟睡に最適な状態に移行させるので、睡眠には不可欠な物質であるといえるのです。

 

メラトニンの分泌と効能

メラトニンの分泌

人間が朝起きると、自然と覚醒状態となります。すると体内時計が始動し始めます。

この体内時計の始動から14~16時間程度経過すると、メラトニンの分泌が開始し始めます。こうして、深部体温の低下、手足の温度上昇など様々な変化が訪れて睡眠に最適な状態へと移行していきます。

しかし、近代は夜でも明るい状態に身を置くことは非常に簡単なことです。蛍光灯やブルーライトといった人工の光は、メラトニンを減少させるトリガーになってしまっているのです。

 

メラトニンの効果

メラトニンが睡眠の質を高める他、人体には次のような好影響を与えます。

といった具合です。
しかし前述した通り、睡眠中に光を受けてしまうと分泌量が低下してしまいます。
従って、寝るときは網膜だけでなく皮膚にも気を配らなければなりません。
 

真っ暗な部屋の作り方

遮光カーテン

夜寝るときは、ちょっした車のライトや街頭の光でさえも睡眠の妨げになってしまいます。従って、これらの光をできるだけ遮らなければなりません。ここで便利なのが遮光カーテンです。遮光カーテンは、ほとんどの光を遮ってくれるので、街頭や車のライトといった光は完全にシャットアウトしてくれます。
 

人工の光

特に注意すべきなのは人工の光です。遮光カーテンを使って外部からの光を遮断できても、部屋の中から光が発せられていては元も子もありません。そこで、できるだけ人工光を寝室から取り除く必要があります。例えばスマートフォンの通知や、パソコンの電源部分の光などが挙げられます。寝室で寝る際は、こうした人工光に気を配らないと、真っ暗な部屋を作ることはできません。
 
しかし、メラトニンの分泌量を最大限に増やすことは難しいです。メラトニンの分泌を最大限にするには、次のようなことにも注意しなければなりません。
 

メラトニンを増やす日中の過ごし方

その日の睡眠中のメラトニンの分泌量は、朝起きてから既に始まっています。結論から言ってしまうと、メラトニンは光を浴びた量に大きく関わるということです。太陽光の光が人間のメラトニンの生成・分泌に深くかかわっているということです。

古代から人間が浴びてきた光こそが太陽光です。メラトニンに限らず、太陽光のスペクトルは様々なホルモンの調節に役立っているということなのです。

つまり、昼に太陽光を多く浴びて、夜はできるだけ光(人工光)を浴びないようにすば、熟睡により効果的といえます。

これだけではありません。光だけでなく、他のホルモンとのコンボ技を繰り広げることで、さらに良い熟睡を促すことが期待できます!

悪名高い「コルチゾール」の正体

 コルチゾールという名称を聞いたことはありますか?

コルチゾールは俗にストレスホルモンと揶揄されて悪者扱いされている場面を目にしたことはありませんか?

数多くのホルモンが存在する中、コルチゾールは唯一の問題児とされていますが、体内で分泌されている以上、人間には必要なホルモンなのです。

コルチゾールは副腎皮質ホルモンの一種で、その中の糖質コルチコイドと呼ばれる化学物質です。主に、タンパク質から生成される糖の生成を促し、血糖値を上昇させる作用を持っています。

すなわち、コルチゾール人間が動くためのエネルギー源となっているのです。さらに、前述したメラトニンの分泌量に反比例するように分泌されます。

従って、昼間のはメラトニンが少ない代わりにコルチゾールが多く分泌され、夜間はメラトニンを多く分泌する代わりにコルチゾールが少なく分泌されます。

つまり、コルチゾールが正常に分泌されていない人は、

 

「仕事や勉強で忙しいのに、コルチゾールの分泌量が少なくてベッドから手を離せない。かと思ったら、帰ってきた後は疲れているはずなのにコルチゾールの分泌量が多いせいで神経が高ぶり寝つけない」

 

というサイクルをしてしまいます。これを避けたい、あるいは卒業したい方は、部屋を真っ暗にしたり、日中に太陽光に浴びるなどして対策を練りましょう。

又、日中まで寝るという話題に関しては、似た題材で議論している記事がありますので、そちらもご覧ください。

 

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まとめ

人間は、太古から築かれたリズムに則って生活しており、今でもそのリズムは崩壊していません。ですから、昼は明るく、夜は暗くというのが一般的なんですね。

ですから、夜暗くして寝るということに関しては、基本的にメリットしかありません。

もしあなたが、睡眠に関して問題を抱えている場合は、前述したような技を使ってホルモンを最大限に活用して、本来の生活リズムを取り戻すことをお勧めします。

更に、睡眠が我々に与えてくれる恩恵は、不快な朝を迎えることのない快適な生活だけではありません。

勉強やスポーツなどにも十分応用できます。科学的な実験結果に基づいた理論を紹介している記事がありますので、そちらも参考にしてください。

 

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参考文献

『チャート式シリーズ 新生物』 

鈴木孝仁・本川達雄鷲谷いずみ 著  数研出版

『SLEEP』 ショーン・スティーブンソン著  ダイヤモンド社