「弱い犬は吠える」は本当だった?! ダニングクルーガー効果とは
弱い犬ほどよく吠える
という言葉を聞いたことがありますか?
実はこの言葉、本当かもしれません。
結論から言ってしまうと、
「能力の低い者は、その低さゆえに自分の能力を正しく評価することが難しいために、自分を楽観的に評価してしまう。」
「同様に、他人に対しても正しく評価できないため、辛辣な評価をしてしまう。」
ということです。
が、なぜそんなことが分かったのか。
これは、1999年に「ダニング・クルーガー」という心理学者によって発見された一般的に見られる傾向です。
一応論文もあります。英語ですが、興味ある方は読んでみてください(笑)
この傾向は、発見者の名前にちなんでダニング・クルーガー効果といわれています。
論文の著者は、次のような実験を行いました。
被験者にユーモア、文法、理論に関するテストを行いました。すると
- 成績下位25%以内の人の中に「上位40%程度にいる」と過大評価をしている人がいた。
- 逆に、上位25%以内の人でも「上位30%程度にいる」と過小評価をしている人がいた。
- 全体として、およそ70%の人々が自身を過大評価している。
ということが実験から読み取れたそうです。
この結果に対して、著者は次のように述べています。
「こうした楽観的な過大評価は、誤った結論に辿り着き、不幸な選択をするだけでなく、その未熟さ故に本来実現できるものに導く認知能力を奪ってしまう」
ということです。
確かに、何も理解していない人に「それはダメだ」とか、「そんなことする位なら、〇〇した方がマシだ」とか言われて、それを信じて進んだところで多くは失敗 あるいは悪化してしまいますよね。
ですが、著者はこの研究で最も重要なことは、
能力が低い人でも自分に対する理解を深め、スキル不足を自覚して訓練を積むこと。
と述べています。
これは「無能」ではなく「未熟」であると言えます。
どの分野においても自分の立ち位置をしっかりと把握することは、これから何をすべきかなどの自分の成長の過程で必要な情報を手に入れる最高の手段かもしれません。
まとめ
少し早くなるなりましたが、いかかでしたか?
この研究は、様々な分野でのスキルアップを促進する素晴らしいものだと思います。
他にも様々なジャンルの面白い研究が数多く存在するので、発見次第ブログで紹介したいと思います。
それでは失礼します。